こんにちは、院長の宮脇大です。

先日、40代の男性患者さんからこんなことを聞かれました。

「先生、うちの父親も母親も2型糖尿病で・・。自分も絶対なりますよね??」

と、かなり心配そうに。

こういうご相談、本当によく受けるんです。 ご家族に糖尿病の方がいると、「自分もいつか・・」という不安って、 なかなか消えないですよね。

今日は、このテーマについて正直にお話ししてみます。

結論:「半分本当で、半分間違い」

いきなり答えを言うと・・

遺伝の影響は確かにあります。でも、それだけで決まるわけじゃない。

親が2型糖尿病の場合、子どもが同じく2型糖尿病になるリスクは、 家族歴のない方と比べて約2〜4倍になると言われています。

「やっぱり危ないじゃないか!」と思いましたよね??

でも、ここからが大事なんです。

このリスクは「宿命」じゃなくて、「注意信号」なんです。 生活習慣を整えることで、そのリスクを大幅に下げられることが、 多くの研究から明らかになっています。

2型糖尿病はなぜ遺伝するの?

2型糖尿病は「多因子疾患」と呼ばれています。

多因子疾患というのは、 ひとつの遺伝子で決まるのではなく、 たくさんの遺伝的要因と、生活習慣(環境要因)が重なって発症する病気 のことです。

例えると、遺伝子はいわば「燃えやすい薪」のようなもの。 薪があるだけでは火はつきません。 でも、そこに「不健康な食事」「運動不足」「睡眠不足」という火種が加わると、 燃えやすくなってしまう・・というイメージです。

だから、「遺伝だから諦める」ではなく、 「火種を減らす努力ができる」という話なんですね。

生活習慣で、どれくらい変わるの?

実は、かなり変わります。

有名な研究として「フィンランドDPS研究」があります。 2型糖尿病の発症リスクが高い方を対象に、 食事と運動を中心とした生活習慣への介入を行ったところ、 発症リスクが約58%低下したというデータが出ています。

40〜60%って、かなり大きな数字ですよね??

もちろん「必ず予防できる」とは言えませんが、 生活習慣を整えることで、リスクを大きく下げられる可能性があることは 科学的に示されています。

詳しくは、こちらの記事「遺伝子と生活習慣病の関係をわかりやすく解説」もあわせてご覧ください。

特に注意したい人は?

以下に当てはまる方は、少し意識的に予防を考えていただくといいと思います。

  • 家族歴がある(親・兄弟に2型糖尿病の方がいる)
  • 40代以降(加齢とともにインスリン分泌が低下する)
  • BMIが高め、または内臓脂肪が気になる
  • 運動習慣がほとんどない
  • 睡眠が短い・乱れがち

「全部当てはまる・・」という方も、落ち込まないでください。 逆に言えば、改善できるポイントがたくさんある、ということですから。

今日からできる3つの予防策

1. 食事:「何を食べるか」より「どう食べるか」

野菜や食物繊維を食事の最初に食べる「ベジファースト」は、 食後の血糖値の急上昇をやわらげる効果が期待できます。

間食の見直しも大事です。 缶コーヒーや甘い飲み物って、意外と糖質が多いんですよ・・。

2. 運動:週150分を目指す

世界保健機関(WHO)は、 週150分以上の中強度有酸素運動を推奨しています。

「週150分って多い」と感じるかもしれませんが、 1日30分 × 5日と考えると、 ウォーキングや軽いジョギングで十分届く数字です。

継続が一番大事なので、まずは「週3回、20分の散歩」からでも始めてみてください。

3. 睡眠:不眠が血糖値を上げる

あまり知られていないのですが、睡眠不足は糖代謝を悪化させます

睡眠が短いと、インスリンの効きが悪くなるホルモン(コルチゾールなど)が 多く分泌されやすくなるんです。

6時間以下の睡眠が続く方は、糖尿病リスクの観点からも 睡眠の改善を意識してみてください。

「自分のリスク、具体的に知りたい」方へ

「家族歴はあるけど、自分がどれくらいリスクがあるか分からない」 というのが、一番つらい状態だと思うんです。

なんとなく不安・・でも、具体的に何をすればいいか分からない。

そういう方に役立つのが、遺伝学的検査(ゲノム検査)です。

GreenChordという遺伝学的検査を使うと、 「あなたの遺伝的なリスク」が数値として把握できます。 「リスクが高め」なのか、「平均的」なのかが分かると、 予防への向き合い方がずいぶん変わるんですよね。

Doctor’s Fitness 診療所では、 この検査結果と健診データを合わせて医師が読み解く 「ゲノムでYOBO相談」をご提供しています。

「まず話を聞いてみたい」だけでも全然OKです。 気になった方は、LINEからお気軽にご相談くださいね。


次回は、「健診で引っかかった数値とゲノム情報を組み合わせると何が分かるか」 についてお話しできればと思っています。

それでは、また!

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